随想「メリットデメリット」

今回も合氣道に限らない話ですが、合氣道に寄せてお話しいたします。

合氣道をしておりまして、また指導などもしておりまして、見学・体験の方や他人様から「合氣道って何かいいことあるの?」と聞かれることがやはりあります。

いや、見学・体験でそんなことは聞かれないですね。言語化できるできないは別として、何かしらの魅力を感じているから見学・体験に来てるはずですし。すいません。(笑
友人知人や初対面の方と世間話するときには聞かれることがあります。

私が一番苦手な質問です。嫌いというのではなく、うまく答えられないからです。(笑

メリットとかデメリットを求めるのって、「説明されれば分かりますから、私を納得させて見せてくださいよ。」という言外の傲慢さがそこにあるように私は思うのです。もちろん、質問してくる人にそんなつもりはないだろうし、こいつは無礼なやつだな!なんて思わないからご安心を・・・!
(^ω^)

私は合氣道を続けていて、いまだに快刀乱麻を断つような知見は得られておりません。いつまで経っても掴みきれない遠大さ、尊さ、得体の知れなさをヒシヒシと感じつつ明るく楽しく稽古をしています。

そこへやってきて「メリットデメリットを述べよ」と申されましても、「はて、なんと言ったらよいのやら・・・」と困じはてるばかりです。まあやってきてまで言う人はいないんですがね(世間話ですから)。

もし何かを本気でをやってみようと言う人がいたとして、メリットデメリットを気にしているうちはモノにならないと思いますよ・・・。とはちょっと突き放して聞こえるでしょうか?

とは言え、稽古の目的はみなさんごとに違うでしょうから、みんながみんな本気になれとは酷なお話ですからいたしません。

やってみて自分に合えばメリットデメリットなんて気にならなくなるだろうし、私と同じように「はて?」と思うようなら、自分に合っていたんだろうと、逆説的に納得できると思います。

それはもう遊びも勉強もなんでも。

そんな感覚を持っている私ですから、私は人に物事のメリットデメリットの説明を求めることはほとんどないんですね・・・。だって、「説明を受けたところで、なんの体験も知見もない私に、その説明が理解・納得できるはずがない」のですから・・・。

昨今、小中学生ですらコストパフォーマンスだのなんだのに聡いと聞いて、恐怖で眠れぬ日々の私です。

ぐぅ・・・。